深秋の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。

最近は暖かい日と冷え込む日が交互にくるような毎日で、

皆さま体調にはくれぐれもお気を付けください。

と、とんでもなく定型文のような時候の挨拶をしたところで、

今日はある学校へ指導に伺ったお話しを。

9月10月の複数回、福島県いわき市立桶売小・中学校へ指導へお邪魔いたしました。

(昨年の様子はこちら→2015年9月のブログ

今年は当校の教頭先生が中心となり、

文化庁の文化芸術による子供の育成事業の芸術家の派遣事業を活用いただき、

昨年に引き続き「鬼ヶ城太鼓」の指導にあたらせていただきました。

前回のブログにも記載いたしましたが、

元々は地域の青年団で行われていたこの鬼ヶ城太鼓ですが、

打ち手がいなくなり、現在桶売の小中学生が担い手となっております。


久しぶりに訪ねた際も子ども達も覚えていてくれてとても嬉しく思いました。

さて、指導はというと、子ども達は譜面を見て学ぶのではなく、

口伝(口唱歌)といって、リズム等はすべて口で伝えられてきました。

そんな中鬼ヶ城太鼓の五線譜が見つかったのですが、制作時と現在の伝わっているものが

かなりアレンジされていて、まずはそこを整える作業から始まりました。

限られて時間の中で、曖昧な手を必死に確認して、出来る限り譜面に近づけながら、

さらに良い物にしようと生徒、児童達はとても熱心に耳を傾けてくれました。


鬼ヶ城太鼓にはそれぞれ情景描写がされていて、

例えば、郷の風景を表した物だったり、坂上田村麻呂と鬼との戦いの様子だったり、

そのすべての情景がどのような音で、どのようなフリで、また所作で表せばよいかなど、

昨年とは違い、少し音楽的な部分もかなり取り入れての指導となりました。


少しのバチの傾け方で見え方は大きく変わりますし、

打ち方1つで、荒い描写なのか、繊細な描写なのかも変わってきます。

掛け声もその1つで、勇ましさを含めた声と、ただの発声では、

同じ「ハッ」という言葉1つでも大きく印象が異なります。

時間も限られていたのでなかなか入り込めなかった部分もありましたが、

子どもたちが自発的に考えて取り入れてくれたおかげで、

この2か月で飛躍的な成果を上げることができたと思っております。


どんなことでも「なぜこれをしているのか」「なぜこうなのか」の

意味合いを考えるだけで物事は大きく変わります。

今年卒業する子達も多く、また新しい世代へと受け継がれていきます。

その中でまた失っていくものもあるかもしれませんが、

良いものはしっかり残して、そして新しく取り入れるものは取り入れ、

そういった伝統もあって良いかと思いました。


ただ現実として鬼ヶ城太鼓を担っている子ども達も過疎化、

少子化の現実が襲っています。

私も当校の校長先生と同じように、なんとかこの芸能を守っていきたいと考えております。

幸いなことに器材は現在充実しておりますが、とにかく打ち手です。

どなたか良いお知恵を拝借出来ましたら幸いです・・・。


複数回の指導を終え、先日発表の場を見に再び福島へ!

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まだ紅葉!!というわけではありませんでしたが、

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収穫の後が秋を感じさせてくれました。

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ここはいつも通る山の中の大好きな場所なんです。

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この日の発表の場はその名も「鬼ヶ城」で行われる収穫祭!

屋台もたくさん出ていて、豚汁やきじおこわなんかもありました!

その会のトップバッターとして、桶売中学校の皆さんの演奏。

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前口上から始まり、7曲を披露!

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色々これからよくしていきたい課題も見えましたが、

ほんっっっとに頑張ってくれました。

終わった後に頑張ったみんなと。

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桶売での指導は(昨年もそうでしたが)、自分が誰よりも

勉強をさせていただいている気がします。

教える側、教わる側、なんて垣根は存在せずに、

すべてを学び、取り入れる空間を感じることが出来る、

私にとって大切な場所になっています。

私こそ皆さんにお礼を伝えたい気持ちでいっぱいです。


なかなか会うことは出来ませんが、皆さんの健やかな成長を願っております!

桶売小中学校の先生方、保護者の皆さま、

そして生徒、児童のみんな、本当にありがとうございました!

また笑顔で会える日を楽しみにしております!

明日(11月5日)の演奏も頑張ってください!!

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和楽器集団「鳳雛」

兒玉 文朋
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by wadaiko-housuu | 2016-11-04 16:35 | 和楽器集団「鳳雛」 | Comments(0)