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☆96☆

今年もまた梅雨を迎え、

紫陽花も色付く季節となりました。

平成という時代も、

1日1日が毎日最後の日という、

とても不思議な毎日で、

それでも同じように時が流れ、

日々を送っています。


先日祖母が96年という長い生涯に幕を閉じました。

大正に生まれ、途方もない96年という年月。


小さい頃、よく上野の松坂屋に連れて行ってもらいました。

その頃の松坂屋には今は無くなってしまいましたが、

屋上遊園があり、毎回それが楽しみでした。

祖母は着物サロンへ。

もちろん幼い私はその場より気持ちは屋上のことばかり。

決まったお小遣いをもらって、屋上へ。

今日はまずあれで遊ぼう!

その次はこれに乗って・・・。

と、その胸の高鳴りは今でも覚えています。


ひとしきり遊び終えると一度祖母のもとへ。

ここではたいがいまだ用は終わっていません。

子どもの頃ですのでもちろんお金も持っておらず、

地下から8階まである階段を何秒で駆け上がってのぼれるか

で時間をつぶします。


それを終えてもう1度祖母のもとへ。

店員さんと話し込む祖母の袖を引っ張り、

「もう行こうよー!!」

さぞ店員さんには迷惑な子どもだったと思います。


たまに連れて行ってくれて飲むあのフロート。

アイスの部分の

「カリッ!」

とした部分が大好きでそれも今でも覚えています。


帰りのタクシーで祖母は必ずこう言います。

「動物園の裏門を通って谷中の方に」

毎回同じトーンで。


地上波で野球中継をしていた時代。

パンパンパンッ!パンパンパンッ!

決してこぎみよくはないその手拍子と一緒に

がんばーれ。がんばーれ。

とTVを見て一緒に応援したこと。


あの時本気で叱ってくれたこと。


少し前から私のことはわからなくなってしまって、

何度も

「あなたはだぁれ?」

と聞かれて、

「おばあちゃんの孫だよ」

というと、毎回驚いて、

でも

いつも笑ってくれた。



祖母はお化粧をしてもらい、

とてもきれいでした。


棺をしめるときに、

その寸前にそっと手を伸ばし、

祖母に添えた母の手は

何とも言えない気持ちになりました。


祖父は94年。

祖母は96年。

もう会うことも

話すことも

触れることも出来ないけど、

今は自分のことを孫だってわかってくれてるだろうけど、

きっと心配してくれてるだろうけど、

一生懸命頑張るから、

どうか見守っていてください。


おじいちゃんと、

おばあちゃんの

家族に生まれてよかったです。


でもやっぱり悲しいから、

たまには夢にでも出てきてください。

自分じゃなくても、

母やおばのところでもいいから。


ありがとうございました

長い間おつかれさまでした。

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和楽器集団「鳳雛」

兒玉 文朋

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by wadaiko-housuu | 2018-06-08 22:26 | 自分への